いつだって意識を超えるものには美しさしかない


自分という人間の特性として「非常に鮮やかな夢を見る」というものがあって、これだけはとても好きだし愛している。
時折見る夢に自分が神様になるというものがある。

宇宙を飛び回って、聡い子供にだけにしか見えないような風になったこともあるし、
(世界は銀河に点在する箱のようなもので、その一つ一つを自由に駆け回ることが出来た)
誰かに強く願われるような存在になったこともあるし、
(酷く深い森の中で樹木に呪われた友人を助けたがっている子どもに会った)
未来も過去も全て知っていながら、ただただ行く末を見守るだけの存在になったこともある
(ある島の中で起った奇怪な事件の真相と結末をわたしだけが知っていた)

そのどれもとても印象的で、醒めてからもずっと心に残っている
そこには万能による自尊心などはなく、多くの人間と違う軸を生きているという「仲間はずれ」の寂しさがある。
そしてその寂しさに安心している自分もある。
世界の外側にいる、という孤独感には静けさのような寂しさと安らぎが混在しているのだ。
たぶん、そういう存在になりたいという願望があるんだろうなと思う。
心地よい孤独というものに憧れているんだと思う。
(そしてそんなものは存在しない)
(少なくとも今岸には)

夢は、大体そのときの精神状態だとか一日の経験が反映されていることが多いけれど、
そういうものを超えて遥かに宇宙的な夢を見れることがあって、本当に美しい。
たぶん意識的には無理なんだろうなと思う。