寿司か暴力だ

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お前は今、怒りに打ち震えている。

落ち着くな、その情動を失ってはならない。お前を鎮めようとする者の言葉に耳を貸すな。お前の耳を塞ぎ、そいつの口を塞げ。落ち着くな。

此岸の儘ならない問題は寿司か暴力で解決する。

お前が法治国家に住む者なら、大抵の場合は前者を選ぶ事になるだろう。

寿司を買え。迷うな。

時間や体裁を気にするな、動け、足を使え。お前の怒りは素数を数えたからといって収まるようなものではない筈だ。決めろ、そして買え。寿司を買え、買え。

哮ろ!

 

握り寿司と助六寿司で迷うな、両方買え。

マグロも巻き寿司も稲荷寿司も食えば良い。迷うな。

まだ感情を静めるな。未だ何もしていない。感情をそんな簡単に風化させてはいけない。

全ての準備が整った時、ようやく時計の針は動き出すだろう。一貫食う毎にお前の中の怒りが少しずつ収まって来たのが分かるはずだ。

そうだ、それでいい。

お前の怒りは寿司か暴力でしか収まらないものであった。

世累に沈められるな、鮮度の高い情動で鮮度の高い寿司を買え。人間という獣であれ。

いいか、この世は寿司か暴力だ。