目を閉じてから見える世界を捨てて

ウォークマンが壊れてから、音楽を聴きながらぼうっと歩いたり車窓を眺めたりということがなくなって、風景を見ながら感慨に浸る、ということもなくなったなと思った。

桜を見ながら歩いていると、一人だとこの桜の綺麗さを誰かと共有したいと思うのに、二人だと桜の綺麗さなんて気付かないものなのね(君との会話に夢中)。

言葉を尽くせば分かってしまう領域があって、そういうものこそ慎重に取り扱わないとやがて喪失感だけが残ることになる。