リリカルなのはReflection

観てきた感想です。

なのはさんは(小学5年生にして)世界との付き合い方とか他人への許容とか、自分の生き方を完全に確定させている。
だから強い。
迷わない人間は強い。(終わり)

多分このアニメはどのキャラが好きとかそういうのを全部無視して、本来は「なのはさんの強さとは何か」を描く映画なんじゃないかと思う。

うそうそ(うそじゃないけど)、もうちょっと内容に言及してウダウダ感想を書くよ。

1作目はフェイトちゃん、2作目ははやてちゃんっていうメインキャラクターに主眼を当てた物語だった。
でも本作だと、メインキャラ以外の新キャラクターが主軸になる...割にやはり主人公が限定されている+かわいいヴィータちゃん達の出番も作らなきゃいけないということで話のフォーカスが定まっていない印象を受けた。
キャラがちゃんと一人ずつ活躍するし、そのためにほぼバトルメインにしてるんだけどその所為で大分話とか説明が雑だな〜と。
昨今のスマホゲームのストーリィ性ってこれくらいだよね〜みたいな気持ちですね。
書きたい要素がいくつかあったけど、全部詰め込んだ所為で一つ一つがおざなりになっている感じ。

個人的なハイライトとしては、

敵の過去話に心を動かされてとまどうフェイトちゃんの横から突然出てきて、そいつを問答無用で縛り上げ、高速道路で引き摺り回すなのはさん
「うちのフェイトちゃんは優しい子なんで、誑かさないでください」

あと出てきた異世界の敵が未知のテクノロジーの武器使ってて「フッ...その攻撃はもう1度くらった、解析済みよ」って言って一方的にメッタメタにしてくるんだよね。
でも映画の中でその武器とかテクノロジーの説明が一切ないんだ、ずっと出てこない。
でも、次の戦闘では当然のようにその新テクノロジーを自分の武器に組みこむなのはさん(その過程でも一切テクノロジーの説明は無い)
超クール
(時空管理局技術部装備班が頑張りました)

ほんまこういう迷わないとこ、なのはさんの強さやわ(二回目)

あとは、
・3人でバトル練習するぞ!と言って変身だけして何もしないはやてちゃん
・突如始まるママ会
・「お前らこういうのが好きなんだろぉ?」ということで全員に与えられる遠距離砲撃シーン
・小学5年生に聴取をやらせる時空管理局
・フェイトちゃんのイイ話を無理やり捻じ込むために負傷するリンディ提督
・本編後に突如始まる番宣のようなキャラクター茶番劇
・とにかくデカいものと戦わせるというシーンの為だけにでてくるロボ。ロボ、反撃しない、ロボ、死ぬ
このあたり残念でした。

もっと、新武器の説明とか、なのはさんの砲撃シーンとか丁寧にやって欲しかったよオオオ!
今回デバイスが全然喋ってくれていないのがとても残念だった。
書きたいものに対するキャラクターの比重が上手くいってなくて、ファンサービスを意識しすぎている気がした。
そう考えると、SAOとか、Fateとか、キャラがいっぱい出てくるけどストーリィの主軸と描きたいキャラが定まっている物語は面白い。
やはり何でも軸ってのは大事な要素ね。

あとね、まさか前後編分割ストーリィだと思っていなくて(内緒にしてたっぽい?)、中途半端なところで終わったのも消化不良でした。
公式でもっとちゃんとアピールして欲しかったなあ。