『ウサギの失速』

『ウサギの失速』というグロテスクな映画をみる夢を観た。

調査隊が、アマゾンの奥地で巨大なウサギの惨殺死体が何本もの紐で立方体の中に吊るされているのを発見。(人の5倍くらいある。)続いて巨大な犬や蛇も発見されて、古代の儀式かと思われるんだけど、そのウサギからウイルスが検出される。

「タナカ=ウイルス」と名づけられたそれをとある女研究員が研究していくうちに、あのウサギそのものが象徴であることが分かる。
タナカウイルスは、感染したものの「認識」を奪い、簡単に言えば「リンゴをリンゴとして認識させなくなる」ようにする。
ウサギは立方体に入っていたことを含めて「象徴」とされ、つまりあれを見るものは「ウサギの惨殺死体」としてみるのではなく「何か神聖な儀式におけるもの」として脳内で変換し、認識して見ている。それを人間は”意味”というもので変換認識を行っているが、それをウイルスによってしてしまおうというのが「タナカウイルス」の正体だった。

やがて女研究員は、その事を知り(当然のようにマッドサイエンティストだから)人に感染させて、「人間が食べ物」に見えるような変換認識をさせる。
(どうやらウイルスはどういう誤認識をするかはある程度調整できる模様)
そして世界は未曾有の危機に…

という最後は投げやりな展開だったが、全体的に金色かかった不思議な雰囲気と、ウイルス感染者の目を通したカメラの動き(見ているものが変わっていく様)を見ているのは非常に面白かった。ただ、結構怖くて、あとは車酔いのような気持ち悪さはあった。
役者は女研究員以外は顔が見えず(真っ白な服を着ていたりモブ化していたり)なるべく没個性化されていた。

というような小説か映画に心当たりがある人はご連絡下さい。
もしかして、そういうのを読んで夢見たのかなと思っているんですが、自分に心あたりがないので……